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2003年の4月の事でした。
いつものように台所でタバコを吸っていると、壁から60代程度に見える、シワと毛が多めの手が生えているのが目に入りました。


驚きましたが、こういうグッズがあるのかと間近でみると、どう見ても生気があるのです。
部屋を通り越して反対側に回っても誰もいません。もう一度戻っても手は生えたままでした。

ホラー映画だとこの手に掴まれるのでしょうが、動きは全く無く、近くに置いてあった孫の手でつついても、虫除けスプレーを吹きかけても反応はありません。
そして、いつの間にか消えているのでした。
これが一回限りならば、寝ぼけたが偶然かと思うのですが、これは定期的に2003年7月まで続きました。
友人と私の誕生日の近くの日だったので良く覚えています。

いつからか、手に動きが出始めたのに気づきました。
決まって私が換気扇の下の椅子に腰掛け、左側の口だけを器用に開けて煙を吹いている時にだけ現れて動き出すのです。

動きは4種類あり、

1:手の平で水平近くまで曲げて敬礼の形を作る(親指がある方向に曲がる)
2:手の先全体で何かをトンと叩くような動き
3:グーとパーを繰り返す動き
4:手の甲を見せながら左右に振る動き

でした。

友人に話してもおかしい人間だと思われるのがしゃくで、害もないのでそのままにしていたのですが、とあるSF小説で「手話を教わった子供達が、皆で遊ぶ時だけの手話を作り、その言葉数は教師のそれを超えた」という設定を見た時に気がつきました。
これは手話なのでは無いかと。
以来、高田馬場にある目が見えない方専用の図書館に通いつめた思い出があります。

結果から言うと、その手話は日本の物ではなく、フランス語圏で使用される手話の系統に近いものでした。
私の翻訳では、それぞれ「暗い」「大きな場所(ホール等の多義語)」「点滅」「さようなら」という意味合いでした。
動画を撮り、もっと詳細に調べられないかと思っていた矢先に消えてしまいました。
最後に見た手話も「さようなら」でした。

彼はどこかで生きていて暗くて大きな部屋で何かされているのか、それとも彼が死者で、「暗くて大きな場所=あの世」であり、
「点滅をしたらさようなら」という意味なのかは分かりません。
ただ、曲がりなりにも私が意味を理解した時期に消えたということは、彼は自分のメッセージが伝わったと思っているのだと推測しています。

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