[薩摩藩士・西郷隆盛の生涯]TOPへ
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上野公園の銅像は、堂々として威厳がありますね。
そして飾らぬ着流し姿に好感がもたれます。
ところで、西郷さんって一体どんな人だったのでしょう。
■ 貧しい家庭に生まれる
文政10年〈1828年〉今の鹿児島市加治屋町に生まれます。
下級藩士の長男です。貧しい少年時代を過ごしました。
腕力には自信があり、相撲では負け知らずでした。
身分が低いとはいえ、武士の子として懸命に武術に励んでいました。
■ 人生を変えた事件
十三歳の時、仲間とお宮参りに行きました。
そこで、友だちが喧嘩となりました。
その仲裁に入ったところ、相手が刀を抜きました。
その刀は西郷の右腕内側の腱を切ってしまったのです。
それまで、腕力では負け知らずだったのに、刀を握れない体になってしまいました。
少年時代に、武士として何より大切な剣を捨てなければならない状況になったのです。
三日間高熱にうなされ、死の淵を見ましたが、命は助かりました。
そして、絶望の淵から這い上がり、学問で生きて行くことにしたのです。
その学問が、その後の人生を変えることになります。
■ 郡方書役助(こうりかたかきやくたすく)という役人に
十六歳の年、郡奉行の配下で郡役書役助という役職を与えられます。
各地に赴き、税に苦しむ農民の姿に心を痛めます。
正義感の強い西郷は自分が役人であるにも関わらず、高い税をおしつける役人を批判しています。
その体験を生かして、農政改革の意見書を作成します。
それが、時の薩摩藩主島津斉彬(しまづなりあきら)に認められました。