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「イノベーションのジレンマ」とは大企業が破壊的イノベーションを起こそうとするが、既存の市場のメイン層の求める製品やサービスを継続的に向上させるような起業の体質が破壊的イノベーションを起こすことが難しいということです。
この現象をイノベーションのジレンマとクレイトン・クリステンセンが名づけました。
もし大企業が破壊的イノベーションを起こそうとしても、既存のメイン層を対象とした製品やサービスを向上させる事業は最重要事項なので、どうしてもまだ見えぬ新しい市場のために優秀な人材や資本を回すことが難しくなってしまいます。
破壊的イノベーションが起こると大企業を始め、継続的イノベーションを行っていた既存の企業は組織の体質上、新しい市場にいち早く参入することは難しいのです。
では、大企業が破壊的イノベーションによる先行者利益を享受するためにはどうすればいいのでしょうか。
クレイトン・クリステンセンさんはひとつの答えを出しています。
簡単にいうと、適材適所です。
大企業は今までどおり継続的イノベーションを行い、既存の顧客が求めるサービスや製品を供給し続けたほうが効率的です。
では破壊的イノベーションは大企業から独立した小さな組織を立ち上げ、大企業とは別に現在の市場にはない価値を求め続けたほうが効率的だそうです。
破壊的イノベーションで生まれる市場規模は予測できないので、大きな企業より小さな企業の方が新しい顧客や新しい価値を探し出すのに適しています。
そして実際に破壊的イノベーションが起きた時にいざ商品を大量生産するとなったときは、生産ラインや消費者サポートなどは大企業の方が圧倒的に効率が良いので大企業がその組織を買い戻したりして大企業に合併してしまいます。
このようにして先行者利益を享受するという戦略です。