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高山には江戸時代の空気を感じられる建物や文化がたくさん残っています。

江戸時代の郡代役所である高山陣屋、名工の技が光る町屋建築、高山の「かかさ」の笑顔がうれしい朝市、職人の技が光る飛騨家具など。

飛騨高山の伝統文化は懐が深く、美しいのです。

きっと、知れば知るほどあなたの心を虜にするでしょう。


■高山陣屋で江戸時代にタイムスリップ!

飛騨高山観光では外せない観光スポットである国史跡「高山陣屋」についてご紹介します。

1.高山陣屋とは?
2.アクセスとご利用案内
3.高山陣屋の見どころ

1.高山陣屋とは?
飛騨の国は、その豊富な資源から江戸幕府の直轄領とされてきました。陣屋とは、江戸時代に郡代や代官が政治を行った場所です。現在の役所の役割を担っていたところですが、役所の機能だけではなく、住居や蔵の機能も備わっていました。
日本で郡代役所の建物が現存しているのは高山陣屋のみとなっています。高山陣屋には当時の建物が数多く残され、ゆっくりと見学することができます。受付で申し込みをすれば、1時間ほどの説明案内を受けることもできます。

2.アクセスとご利用案内
アクセス:JR高山駅から徒歩10分

開門時間:3月1日~10月31日  午前8時45分~午後5時
      8月1日~8月31日  午前8時45分~午後6時
      11月1日~2月28日  午前8時45分~午前4時30分
      12月29日・12月31日・1月1日  休館日

入場料:個人 430円
    団体(30人以上) 380円
    高校生以下 無料

3.高山陣屋の見どころ

・ 表門・玄関の間
表門には門番所があります。そこから中を覗くと、家門の幕がかかった玄関が見えます。玄関を入ると、格式の高さを表す青海波の模様が壁に描かれた、畳敷きの玄関の間があります。

・御白洲
時代劇でもおなじみの御白洲の間ですが、高山陣屋には北側と南側の二つがあります。民事裁判を行った北側は、裁判を受ける人が白い砂の上に座るようになっている、シンプルなつくりです。一方、南側は小石が敷かれ、拷問の道具なども置かれ、当時の裁判の厳しさを感じ取ることができます。

・大広間
会議などに使われていた部屋です。3部屋に分かれていて、身分ごとに使用できる部屋が決まっていたそうです。

・御蔵
年貢米二千表を収納できる、全国で最大最古の米蔵です。当時の工夫が随所に残された建物は一見の価値ありです。

・台所
当時のまま、かまどや桶などが並んでいます。蒸気を逃がすための風穴があいているなど、当時の建築の工夫が見て取れます。

・庭
中庭は美しい日本庭園となっており、役宅からゆっくりと眺めを楽しむことができます。江戸時代のお役人も、この庭に癒されたのでしょうか。

□□体験レポート□□

飛騨高山に観光に行ったらここは外せないと聞いていました。立派な門をくぐるとそこはもう、別世界でした。玄関の間には床の間のようなところに「青海波紋」が飾られてあり、厳かで美しかったです。

奥へ進んでいくと、立派なかまどや大きな樽が置いてある台所がありました。土間にしゃがみこまないと火加減が見えないだろうな、冬は寒いだろうな、など、思わず当時の暮らしを想像してしまいました。

石畳の御白洲は、見ごたえがありました。石の波板のようなところに正座をして、膝の上に重たい石の板を乗せて取り調べが行われていたそうです。考えただけで痛そうでした。後ろには、罪人を運ぶ籠が置いてありましたが、とても小さくて、男性ならば体をかがめてやっと入るかどうかです。

他にも、茶室や大広間、蔵など、見ごたえがたくさんあって、少し急ぎ足でしたが1時間ほどかかりました。そして、なんといっても中庭が美しいのです。中庭を巡るように施設を見学しているので、時々足を止めて見とれてしまいました。季節を替えて、また行ってみたい場所です。

■高山の町屋で建築美に魅せられて!

高山には、名工による美しい町屋が残されています。当時の面影を残す美しい町屋建築をめぐると、江戸時代の香りを感じることができそうです。見学可能な町屋住宅をご紹介します。

1.吉島家住宅
2.松本家住宅
3.宮地家住宅
4.日下部民藝館

1.吉島家住宅
1784年(天明4年)に創業した造り酒屋の館を名工西田伊三郎によって明治40年に再建されたもので、重要文化財に指定されています。見どころは、梁と束の美しい立体交差と計算された高窓からの採光です。建物の隅々まで神経の行き届いた女性的な美しさが魅力の住宅です。

アクセス:JR高山駅から徒歩15分
開場時間:9時~17時
見学料:500円

□□体験レポート□□

見学料が高いなぁと思いつつ、折角なので見学してみました。表の杉玉が印象的です。昔は造り酒屋さんだったとか。表から見ると、普通の2階建ての町屋建築なのですが、中に入ってみると圧巻でした。吹き抜けの天井が高いのです。

大黒柱は2階まで通しで立ってあり、その柱を中心に、梁と束が美しく交差しています。高窓から差し込む日の光が梁や束の影を引き立たせています。この光さえも計算して作られたという、建築というよりは芸術品と呼んでもいいような空間でした。

所処に掛けられた壁掛け時計や、茶机など、生活を感じられるような展示物もあり、中庭も美しく、なかなか見ごたえのある施設です。この芸術的な建築物を維持する為に使われるのであれば、500円の見学料は決して高くはありません。

2.松本家住宅
高山の住宅街の南の外れにあり、1875年の大火を免れ、今に残る貴重な江戸時代の町屋です。元々は、煙草製造卸業や薬問屋を営んでいた店舗兼住宅です。見どころは、良質の木材を用いた梁が美しい入り口部分の吹き抜けと、伝統工芸品や当時の商売道具の展示品の数々です。

アクセス:JR高山駅から徒歩20分
開場時間:9時~16時30分
見学料:無料

3.宮地家住宅
明治8年の大火の後に建てられた当時の標準的な町屋建築です。米屋や酒屋・養蚕などを営みながら、農業を行っていた住宅には、馬や牛をつなぎ止めておくための鉄の輪など当時の生活の面影が残ります。宮地家周辺の職人の道具などの展示も行っています。

アクセス:JR高山駅から徒歩15分
開場時間:9時~16時30分
見学料:無料

4.日下部民藝館
明治12年建築の住宅で、吉島家とともに、重要文化財に指定されています。雪国らしい、低く深い軒先に重厚な出格子の直線が印象的です。男性的でどっしりとした空間美は、民家建築の集大成と言えるでしょう。

アクセス:JR高山駅から徒歩15分
開場時間:9時~16時30分(12月~2月は9時~16時)
見学料:500円

■朝市で「かかさ」の笑顔に合いに行こう!

飛騨高山の朝市はには日本三大朝市の一つに数えられています。場所によって、宮川朝市と陣屋朝市に分かれています。どちらの朝市も高山の新鮮な野菜や名産品が並びます。その品揃えの豊富さと、各店の看板娘の「かかさ」とのやり取りが魅力です。

1.飛騨高山の朝市の歴史
2.宮川朝市・陣屋朝市の紹介
3.お買いものおすすめ情報

1.飛騨高山の朝市の歴史
飛騨高山の朝市の起源は1820年(文政3年)頃から高山分院を中心に開かれた蚕市です。その後、養蚕業が不振となり、明治27年頃から野菜や花を売る野菜市へと変化しました。その後、場所を転々と変えながら現在の場所に定着し、昼夜通して野菜市が開かれるようになりました。戦時中は消滅しましたが、終戦後も朝市は続けられ、現在に至ります。

2.宮川朝市・陣屋朝市の紹介

・宮川朝市
 アクセス:JR高山駅から徒歩10分
 営業時間:6時30分~12時(冬季は8時~12時)
 宮川沿いに多い日は60軒の店が並びます。さんまちから徒歩1分というアクセスの良さも魅力で すね。店が1列に並んでいるので、買い物がしやすく品ぞろえも豊富です。

・陣屋朝市
 アクセス:JR高山駅から徒歩10分
 営業時間:6時~12時(冬季は7時~12時)
 高山陣屋前に50軒ほどの店が並びます。高山陣屋と併せて観光すると便利です。宮川朝市 よりもこじんまりとしている分、お目当てのものを探しやすいかもしれません。

3.お買いものおすすめ情報

・野菜・果物:朝市を営業はほとんどが地元の農家です。とれたての新鮮野菜や果物がたくさん並んでいます。

・漬物:農家のお母さんが自分で漬けた漬物は優しい味がします。土産物店よりも値段が安いことも魅力です。

・餅:米農家が作った餅は格別の味です。真空パックで売られているので日持ちするのがもうれしいです。

・味噌:手作りの味噌はとても深い味わいです。これで作ったみそ汁は料亭の味がするかもしれません。

・民芸品:朝市に売っているものは食べ物だけではありません。さるぼぼや木工作品など、手作りの民芸品も売っています。

・テイクアウト:小腹がすいたらちょっとしたおやつにうれしいお店もあります。名物の甘くないみたらし団子や、飛騨牛の串焼きを片手に朝市を巡るのも楽しいひと時です。

□□体験レポート□□

陣屋前朝市と宮川朝市の両方に行ってみました。陣屋前朝市は規模があまり大きくありません。高山陣屋観光とセットで行ったので、これくらいの規模でちょうど良いかなと思いました。つきたてもお餅や、お漬物など、種類は豊富で手軽にお土産物をそろえるのに丁度良いです。おいしいみたらし団子のお店もありました。

宮川朝市は、川沿いにずらりと店が並んでいて、観光客で大変賑わっていました。定番のお餅や赤カブの漬物、おいしそうなリンゴなどを購入しました。お土産物屋さんで買うより安くて新鮮です。「このお餅は今朝ついて真空パックにしたんだよ!」とお母さんが気さくに声を掛けてくれました。

食品の他にも、和蝋燭を作っているお店や一位一刀彫、さるぼぼなどの民芸品を売っているお店もあります。

おいしそうなものを見ながら歩いていると、小腹が減ってきました。目に飛び込んできたのが地ビールのお店!そして、食欲をそそる牛串焼きの香り!朝からビールを味わうのも旅の醍醐味とばかりにいただいちゃいました。

■飛騨家具で職人の技に触れる!

飛騨高山地方には日本を代表する家具メーカーが揃っています。その歴史と、代表的なギャラリーをご紹介します。

1.飛騨家具の歴史
2.飛騨家具のギャラリー

1.飛騨家具の歴史
飛騨家具は、大正9年にドイツからの旅行者が曲げ木家具の技術を伝えたことから始まったと言われています。曲げ木家具の魅力に心を動かされた有志達で西洋家具メーカーを作り、2年後には飛騨地方の伝統工芸である春慶塗の施された家具を世に送り出しました。飛騨地方に受け継がれてきた「飛騨の匠」の職人気質と確かな技術、豊富なブナの原生林という資源によって、飛騨家具は産業として発展して行きました。

2.飛騨家具のギャラリー
飛騨高山の街には、手作りの家具のギャラリーが数多くあります。ギャラリーを巡り、一生モノの家具を探す旅も素敵です。

・飛騨高山暮らしのギャラリー:約200坪の展示スペースは、イメージを膨らませやすいよう、生活シーンごとに家具が展示されています。家具だけではなく、時計や置物などの小物も扱っています。カフェも併設しています。

・匠館:創業50年の家具メーカーシラカワの家具展示コーナーを中心に、飛騨高山の名産品やイタリアンレストランも併設しています。テラス席はペット同伴もOKです。

・ギャラリー森のことば:高山の老舗メーカー飛騨産業の家具を扱うギャラリーです。オーダーキッチンから寝室まで生活空間を丸ごと演出した新しいギャラリー「森のことばの家」は木のぬくもりを感じることができます。

□□体験レポート□□

木の家具が好きなので、飛騨家具のギャラリーには絶対に行ってみようを決めていました。匠館は古い街並みからもアクセスが良く、きれいな外観が目をひきました。

一階は、木工品を中心にお菓子や陶器などの飛騨高山の名産品が勢ぞろいしていました。木工の小物の中でも、カッティングボードに一目ぼれしてしまいました。ウォールナットや楢など、材質によって色が違う、テーブルでチーズやパンを切り分けるのに使うと丁度良い大きさのカッティングボードです。どれにしようか悩んだ末、ウォールナットの濃い色のものを購入しました。

2階は、シラカワの家具のショールームになっていました。家にあるニトリの家具とは全く違う、木のぬくもりが伝わってくる手作りの家具にうっとりとしてしまいました。中でも、一枚板のテーブルには心惹かれるものがありました。いつか、自分の家に一枚板のテーブルを置きたい。そんな夢を抱いてしまいました。

3階はイタリアンレストランになっています。パスタ・ピザ・ハンバーグ・ステーキから一品選び、スープやサラダはビュッフェスタイルになっています。残念ながら、古い街並み散策でお腹がいっぱいだったので利用していませんが、飛騨高山の食材を使ったお料理は色鮮やかでとてもおいしそうでした。テラス席ではペットの同伴が可能というのには驚きました。

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