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箱根の山は天下の険、と謳われた箱根の東海道。
現在は箱根新道や車の走れる県道732号線があり便利になりましたが、
それでも結構急な勾配があります。ものすごいヘアピンカーブの量です。
そこを昔の人は徒歩や馬で行き来したのですから、並大抵な苦労ではなかった事でしょう。
実際にこの道のりを歩いてみたくて、箱根に2泊もしてチャレンジしました。
どうせ歩くなら保存されている石畳だけでなく、あの急坂を登ってみたい…と、
何故そんな事を考えたのか悔やまれますが、畑宿で路線バスを降りて歩きました。
県道732号線に沿って山道が続きます。さすがに現在は階段が整備されていて、ここを登っていくのです。
時折県道を車に注意して渡りながら、ゆっくりと進みます。
急勾配は畑宿から甘酒茶屋までずっと続きます。
その高低差は2kmで300m。距離はそんなに無いものの一気に登る感じです。
途中何回も足を止めて小休止して、しかも小雨がパラつく天候(なぜ決行したし)でしたので、
濡れ落ち葉に足を取られないよう気をつけながら、
整備された階段でこれなら当時はどれだけ大変だったんだろう…と思いを馳せました。
甘酒茶屋の手前、箱根旧街道資料館の茅葺き屋根が見え始めた頃から、
道の勾配は緩やかになり、階段の箇所も減ってきます。
ここまで来たら甘酒茶屋はもうすぐです。
400年もの昔から箱根峠を越えてきた旅人の休息所であった甘酒茶屋。
私もこちらで当然甘酒を頂きました。
ノンアルコールで素朴な甘味で、1杯じゃ足りない!と
おかわりしてしまうところでした(適量は1日1杯だそうです)。
付け合せのお漬物との相性も絶妙ですが、私は他に味噌おでんを注文。登ってお腹が空きました。
この他には力餅、ところてん、しそジュース、冷やし抹茶があります。
囲炉裏の煙の香りにつつまれ、ホッと一息つける時間です。
甘酒茶屋を出発すると、程なくして箱根旧街道石畳の入り口に着きます。
ここから芦ノ湖の近くまで、緩やかな登り下りを繰り返しながら続いていきます。
石畳は150年ほど前にほぼ自然石で造られたものなので、これまた足元がよく滑るのですが、
畑宿からの階段に比べたら軽い軽い。
石畳と杉林の風情を楽しみながら、のんびりと歩きました。
下り坂の石畳が終わると、いきなり住宅地の裏山に出ます。
けれどもちゃんと階段がありますのでこれを降り、
国道1号線を通って元箱根の遊覧船のりばに着きました。
実際の旧東海道はまだまだ南下し、箱根関所を通って箱根峠を越え、
三島方面へ降りていきますが、今回はこれでゴールとしました。
ラクチンと思っていた石畳歩きも、滑らないよう気をつけていた結構膝にキます。
この日は元箱根でお昼を食べた後、路線バスで奥湯本の宿まで帰り、
その後はひたすら温泉入ってゴロゴロし、疲労回復に努めました。
しかし翌日はかなりの筋肉痛!昔の人も箱根の山を越えた後は、
芦ノ湖周辺の宿場町で同じような思いをしたのかしらと、
少しは当時の感覚に近づけたかなと不思議な気持ちになりました。