箱根神社と九頭竜神社は、
近年は縁結びにご利益がある恋愛パワースポットとして、
若い女性を中心に人気のある神社です。

箱根神社は少なくとも奈良時代より、背後の駒ケ岳を主神とした
山岳信仰（箱根権現という神様を祀ります）で栄えてきました。
神社としては万巻上人というお坊様が箱根権現を祀るお社を建てたのが始まりです。

平安時代末期、源平の争乱の頃には関東でも権威のある神社であったそうで、
源頼朝を援助したり、鎌倉幕府成立後は頼朝夫妻の信仰を受けています。
この頃は勝負事にご利益があるとされていたそうです。

鎌倉時代以降は関東の武士の間にも箱根権現の信仰が広がり、
江戸時代には箱根峠を越える一般の人々にも、旅の無事を祈る神社として敬われました。

この箱根神社境内には、九頭竜神社の新宮があります。
これは箱根園辺りにある九頭竜神社本宮が少々行きづらい場所にあるため、
参拝しやすいようにと建てられたお宮です。
そしてどうやらこの九頭竜神社が本来縁結びにご利益があるとのこと。

箱根神社と九頭竜神社の繋がりは、先述の万巻上人まで遡ります。
修行中の上人が調伏したのが、芦ノ湖に棲んで悪さをしていた九頭竜。
その後改心したので、これを祀るのに九頭竜神社を創建しました。
龍神様は水の神様、そこから縁結びにご利益ありと言われるようになったそうです。

こちらの九頭竜神社本殿を参拝するには、箱根園から芦ノ湖畔の遊歩道を20分程歩かなくてはなりません。
緑豊かなとても雰囲気の良い遊歩道なので個人的にはオススメですが、
バスで箱根園まで行ってさらに歩いてって…という方には、
毎月行われる月次祭への参加をおすすめします。

何と元箱根の遊覧船乗り場から参拝者用の船が出て、神社近くの桟橋まで乗せていってくれるのです。
時間が限られていたり乗船料がかかったりしますが、船に乗って参拝するという機会も中々無いもの。
是非経験してみたいです。

九頭竜神社に参拝した後は、箱根神社にもお参りを…となると思います。
船で行く場合は復路便もありますからこれで元箱根まで戻り、
箱根神社でお参りして…その後なのですが、是非湖畔を箱根園方面へ歩いていってください。

10分程でまた別の桟橋が見えてきます。そこに白い建物がありますが、
これがサロン・ド・テ・ロサージュというレストランです。
隣接する山のホテルが経営するレストランで、食事もお茶もどれも美味しいのですが、
何といって芦ノ湖を眺めるテラス席が最高なのです。
本当に芦ノ湖畔に建つ建物ですので、湖がすぐ近くに見えるのです。

芦ノ湖や遊覧船、運が良ければ富士山を眺めながらゆったりとお茶を楽しむ…。
心身共に休まって、神社のご利益も上がること間違いナシです。
季節が合えば、山のホテルの素晴らしい庭園でバラやつつじ、紅葉を楽しむのもおすすめです。