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■やってはダメ。いきなり体幹のトレーニング
体幹のトレーニング方法は、インターネットや本でたくさん紹介されているので、
それを参考にしている人も多いでしょう。
けれども見よう見まねでトレーニングを行うと怪我にもつながる場合もあり、おススメではありません。
■まずドローインをマスターしよう!
「ドローイン」は、お腹を引き込むという意味で、インナーマッスルを使います。
体幹のトレーニングにはドローインができていることが大前提になります。
(1)腰にタオル
仰向けに寝ます。
慣れないうちはタオルを腰にあて感覚をつかみます。
特にそり腰の方は、タオルを入れたほうが腰が痛くならないでしょう。
(2)準備練習
オヘソの下あたりに両手を置き、腹式呼吸をしてみます。
タオルを感じながら5カウントで吸って10カウントで息を吐き切ります。
何回か試してみましょう。
(3)ドローイン
腹式呼吸で息を吐いたら、さらに息を吐き切りましょう。
お腹が背中に引き込まれる感覚です。
これがドローインです。
その腹圧のまま、普通に呼吸をしながら10カウントです。
がんばって!
(4)チェックポイント
息を吸った時にお腹が膨れないように、腹圧を保ちましょう。
また、下腹部、ちょうど咳をしたときに動くあたりまで引き込まれているかどうか、というのもポイントです。
■寝床でもできる体幹トレーニング
それでは、寝床でもできるエクササイズをご紹介します。
(1)重い足を上げるエクササイズ
体幹につながっている足を動かしてみましょう。
仰向けでドローインの状態から、3秒かけて上げ、3秒かけて下ろします。
この時、腰にあてたタオルを感じながら行うと正しい動きができます。
左右10回ずつやってみましょう。
骨盤で足の重さを受け、片方のお尻が持ち上がらないように気をつけて。
(2)うつ伏せで脚を持ち上げる
今度はうつ伏せです。
うつ伏せでドローインをしたら、片足を持ち上げます。
高く上げる必要はありません。
左右10回くらいやってみましょう。
この時、お腹の力で足全体を上げるという意識です。
腹圧が抜けてしまうと、腰に痛みが出やすいのですが、
逆にできるようになれば、腰痛予防になるエクササイズです。
■体の軸を作るために
お腹の意識が変わってきたら、より体を安定させるトレーニングメニューに挑戦してみましょう。
・四つん這いから手足を動かす
四つん這いの状態から片足を床と並行に上げてみましょう。
体が安定したら、上げた足と反対側の手を床と並行に上げてみます。
とても有名なエクササイズですが、簡単だと思った方は、腹圧が抜けていないか、確かめましょう。
左右10回ほど行ってください。
以上ご紹介したエクササイズは、基本編です。
体幹のエクササイズは、たくさんの方法がありますが、難しい動きや負荷をかける必要はありません。
また、ご自身の状態によって、セット数を増やしてください。
体幹がしっかりすると、軸が安定するため、足の上げ下げが楽になります。
体幹のトレーニングは、決してスポーツ選手だけの特別のものではありません。
同じメニューを整形外科やお年寄りの機能改善のリハビリ施設で行っていますし、
日常生活にプラスするだけで効果はあります。
例えば、電車を待つ間や仕事の合間に腰に手をあてドローインをしながら一呼吸、
つり革につかまってまっすぐに立ってみる。それだけでも立派な体幹のトレーニングです。
選手の方は、競技力向上につながります。
具体的には、素早い動きやコンタクトプレーに強くなり、タイムが縮むなど目に見える効果を実感するでしょう。