スポンサードリンク

なぜ今CSRなのでしょうか。新しい言葉が突然降って湧いたような感覚の方もおられるでしょう。
ボランティアや慈善活動と混同しておられる方は、
それを普及するためのブームのように思っておられるかも知れません。


しかし、実際はそうではありません。言葉こそ最近ですが、考えはずっとあり続けたものです。

新しい言葉が突然降って湧いたのではありません。
よく耳にするようになったのは最近ですが、考えや議論は古くからあり続けたもので、
1920年代だとか、1950年代だとか、はたまた日本の江戸時時代だという説まであります。
今のように広く普及した契機の一つは、1990年代以降のアメリカなどで起こった、
エンロンやワールドコムなどの重大な企業の不正行為の発生です。
これにより企業のオーナーである株主を始めとした利害関係者に対して、
説明責任を果たすべきであると言われるようになりました。
企業の財務状況や経営の透明性を高め、適切な企業統治と法令遵守を徹底するべきというものです。
日本でも同じ時期に企業の不正事件がいくつか起こりましたね。
 
しかしCSRには大きくもう一つの側面があります。
ほぼ同じ時期にヨーロッパで言われるようになった「持続可能性」という考えです。
この考えでは現在の一部の層だけのための利潤追求だけではなく、あらゆる利害関係者が持続的に発展するように、
環境、労働、経済的側面において企業が自主的に取り組むことが必要とされます。
日本の江戸時代から続く近江商人の「三方よし」や石田梅岩の考えなど、
利害関係者間での分配や公共性への重視はこれと共通点があると言われています。
 
これら2つは重なりあうものです。法令遵守や説明責任の過程で事業活動の環境や労働の問題を扱うこともあれば、
環境や労働の報告を行うために法令遵守や説明責任を結果的に果たすこともあります。

スポンサードリンク

コメント

このページの先頭へ