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日本において「デノミネーション」、また「デノミ」とは、
国の紙幣の単位を変更することだと認識されている方がほとんどだと思います。
しかしこれは和製英語に近い感覚で、元来「Denomination」(デノミネーション)の言葉の意味は通貨単位のこと
であり「ドル」「ユーロ」「円」などの単位を指す意味しかありません。
「Redenomination」(リデノミネーション)は国に通過の単位を変更し、新しい通過に切り替えるとの意味があります。つまり、英語であればリデノミネーションが日本語のデノミの意味に近いので注意しましょう。ここでは日本での一般的な使われ方に準じ、リデノミネーションをデノミとして説明します。
なぜ、デノミが実行されるのでしょうか?
ハイパーインフレなどがおこると何かを買うのに1兆通貨というようなとんでもないゼロの羅列が必要になってしまいます。こうなってしまうと、大量の札束がないと買い物ができないなどの不便が生じます。こういった状況を解消するために実際ジンバブエでは2008年に100億分の1、翌2009年には1兆分の1へのデノミが実行されています。
しかし、ハイパーインフレの対応だけにデノミが実行される訳ではありません。日本国内でも100分の1のデノミをした方がいいとの議論がよく起きます。なぜかと言うと、かなり大雑把に言えば1ドルは1ユーロですが円にすると100円となるため、デノミを実行し、その1新円の価値と1ドルと1ユーロの価値を同等にし国際化を図ろうとするものです。さらには、お金に関わる機械やコンピューターなどへの特需、資産の把握や地下経済のあぶり出しも期待できます。ただ、デメリットとして多大なコストと労力負担、またシステムや心理的な混乱などがあげられるため実現には至っていません。
このようなデノミであれば資産価値としては特に何ら問題はありませんが、歴史を見ると経済力がなくなった国がインフレのあとに実行することが多いのが実情です。