スポンサードリンク

いくらずつ価値を減らすか?
とりわけ減価償却の計算方法として代表的な「定額法」と「定率法」の違いをご説明いたします。
(「生産高比例法」と「級数法」という方法もありますが、今回は割愛します。)


計算方法が違うと償却額にどのように影響するのかを見ていきたいと思います。

まず、定額法と定率法は
●定額法:一定の「額」ずつ価値を減らす
●定率法:一定の「率」ずつ価値を減らす
という違いがあります。

■定額法
定額法は決められた【金額】を毎決算ごとに価値を減らす方法です。
例えば100万円の車の価値を毎年5万ずつ減らしていく……と言った具合に
(わかりやすく説明するため、残存価額や耐用年数などは度外視しています)
定額ずつ減らすので1回目の決算も2回目の決算も…
この車を廃棄する直前のX回目の決算もずーっと5万ずつ償却(費用化)していきます。

でもちょっと待ってください。
1回目2回目は良いとしましょう。
廃棄する直前のX回目は車はボロボロ、かろうじて動くように修理はしているものの中の椅子もぼろぼろ。
そんな状態で購入当初と同じ金額ずつ償却するのはおかしいと思いませんか?
時間の経過に伴って、資産の価値も減っているのに、費用化する金額は一定なのはちょっとおかしいぞ、と。
そんな考えから生まれたのが定率法です。

■定率法
ではどうすれば良いのかと言いますと、一定の「率」ずつ減らせばよいのです。
先ほどの100万円の車の場合、定額では50,000でした。
100万円に対して毎決算ごとに一定【率】の5%を償却します。これが定率法です。
ですので……
1年目:50,000円を償却(車両の5%)
2年目:47,500を償却(前年度車両の価値の5%)
3年目:45,125円を償却(前年度車両の価値の5%)

と言った具合です。(具体的な計算方法は次回ご説明いたします。)

では、上記の車を定額法と定率法で1年目から3年目まで償却した際の償却額を見てみましょう。
定額法:50,000円×3年分=150,000円
定率法:50,000円+47,500+45,125=142,625円

同じ車を償却しているのに、初年度こそ同じ50,000円償却でしたが、
年を経るごとに定率法のほうが償却額が小さくなっていきます。
3年間で7,375円の開きが生まれます。
1度税務署などに「自分の会社はこの償却方法で行きます」と申請したら
正当な理由(例えば採用していた償却方法が法律で認められなくなったなど)がないと
変更できないので十分注意してください。

スポンサードリンク

コメント

このページの先頭へ