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意外とみなさんの悩みの種になっている「減価償却累計額」という勘定科目についてお話します。
累計額というのは、文字の通り【累積して計上する金額】の事を言います。
借方項目の減価償却費(費用)と対になる貸方項目になります。
この累計額が出てくるのは記帳方法に間接法を用いた時です。
ここで減価償却の記帳方法について説明します。
間接法と対になる言葉として「直接法」というものもあります。
この2つは以前ご説明した定額法や定率法とは全く違います。
直接法・間接法が記帳に関する方法というのに対し、
定額法や定率法というのは償却方法に関するものであるという事を念頭に置いておいてください。
では、具体的に直接法と間接法の違いを書いて行きたいと思います。
■直接法
固定資産の価値を固定資産から直接減らす方法です。
仕訳で表すと
取得時:固定資産A 1000/現金預金など 1000
償却時:減価償却費 100/固定資産A 100
という具合になります。
借方項目の固定資産を貸方側に書く事で価値を【直接減らす】ので直接法、と言います。
これに対して間接法はと言いますと
■間接法
固定資産の価値を間接的に減らす方法です。
仕訳で表すと
取得時:固定資産A 1000/現金預金など 1000
償却時:減価償却費 100/減価償却累計額 100
という具合になります。
直接法では減価償却を行った際、貸方に固定資産としていましたが間接法では
「減価償却累計額」という別勘定を立てて間接的に減らして行きます。
この減価償却累計額という勘定に毎期償却額を積み立てて行くものと思ってください。
そして、固定資産が不要になった際に
減価償却累計額xxx/固定資産xxx
という具合で、減価償却累計額を消します。同時に資産を貸方に書いて消します。
ですので、直接法において累計額という勘定科目は使用されません。
前述しました定額法などの償却方法と記帳方法を混同してしまい、
問題文に直接法と書いているにも関わらず累計額の使い方がわからない。
という方も多からず見受けられました。
ご注意くださいませ。