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高校3年生の秋、私は就職活動を行っている最中で先生にお願いして1対1の面接練習を行っていました。
それは、その面接練習の時に起こった話です。


担任以外にもたくさんの先生にお願いし、実際の面接の際にどのような質問が来ても
柔軟に対応できるようにしておく事が採用に繋がるという事で
私は社会科の高橋先生に練習を申し込み、午後5時に社会科教室が取れました。
練習をして頂く立場として10分前には練習場所に到着し、広い教室で机と椅子を黒板側にずらし
スペースを作り先生を待っていました。

そこへ、職員会議の為、時間よりも少し遅れて高橋先生がやってきました。
「じゃあ、はじめようか。」

私は他の先生と同じように、自己紹介を始めました。
その直後でした。

誰もいない教室に“ドンッ″という音がしたのです。
隣に社会科で使う大きな地図などを置いてある部屋があるので、
きっと何かが倒れたんだ、と思い就職面接を明日に控えた私は最後まで止める事なく進めていきました。

しかし、面接の最中も何か物が倒れる音以外にも何かが折れる音や、
“パチンッ”というラップ音のようなものもあり、音はどんどん大きくなる一方でした。

最後にアドバイスなどをもらい、すべて終わろうとした時、突然大きな音が鳴ったのです。
その瞬間、私は窓に映る教室に何とも言えない違和感がありました。

その違和感の原因は…
「…兵隊さん」

ガラスに映った教室の高橋先生の後ろには、教科書で見たような
緑とも茶色ともいえない色の軍服を着た私と同じ年代の少年でした。

「兵隊がどうした?」
その瞬間、高橋先生が授業で沖縄に行った際に兵隊の幽霊を見たという話をしていた事を思い出したのです。

「先生の後ろにいたんです。」
「やっぱり、そうか…」

実は、あの沖縄旅行に行ってから夢にあの兵隊さんが良く出てくるようになったそうです。
場所は決まって、自宅の押し入れで自分に向かって敬礼をしているそうです。
きっと日本史を教えていて、第二次世界大戦に関しても詳しい先生に
何か惹かれて憑いて来てしまったのかも知れません。

でも、それだけが原因ではないようです。
だって、今は私の家の物置で敬礼していますからね。
もしかしたら、次はあなたの家にいるかもしれません。

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