「なぜ三成ばっかり悪者にされるのか？」

石田三成と言えば関ヶ原の戦いの首謀者として今でも悪く書かれることが多いですが、
本当に悪いのは三成なんでしょうか？

１「秀吉の死後、政治を思いのままにしたのは三成ではなく家康？」

豊臣秀吉はその死の前に、様々なことについて遺言のようなものを残しています。
しかしそれが無かったように振る舞ったのが三成ではなく、家康だったのです。
例えば大名同士の婚姻は禁止になっていたはずなのに、家康は黒田長政や加藤清正に自分の養女を奥方として送り込み、
また伊達政宗の娘を自分の六男の正室として迎えています。
これは明らかに秀吉の遺言に背く行為なのです。
それを糾弾したのが三成でしたが、武断派の三成襲撃により、失脚してしまいます。

「三成憎しで思考停止状態になった武断派」

武断派の福島正則や加藤清正にとって、三成こそ豊臣家の仇なす者とおもっていたようですが、
実際のところその気持ちも家康に利用されたと言ってもいいでしょう。
しかし実際武断派の人間も家康から見たら豊臣恩顧の大名。
できることなら潰しておきたい相手です。
徳川家が天下を取った後、徳川家の彼らに対する所業を見ればそれは明らか。
豊臣家が滅んだ後、福島家にしても加藤家にしても些細な嫌疑でお家は潰されてしまいました。

「最終的に豊臣家はどうなったか？」

関ヶ原の戦い当時、家康は三成を「豊臣家の敵」として風潮していましたが、
みなさんがご存知のように最終的に豊臣家は、家康によって滅ぼされてしまったのです。
豊臣家の真の敵は誰だったか、三成はちゃんとわかっていたと言えるでしょう。
確かに関ヶ原の戦いを起こして、豊臣家の弱体化を招いたのは三成ですが、
仮に関ヶ原の戦いが起こらなかったとしたらどうなるでしょう。
おそらくそれでも豊臣家は滅ぼされていたはずです。
関ヶ原の戦いは豊臣家が生き残るための乾坤一擲の戦いでもあったのです。
だから関ヶ原の戦いを起こした三成が一方的に悪いとは言えないのではないでしょうか。