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お伊勢さん参りは、「せめて一生に一度でも」と江戸時代から庶民が夢見た観光ツアーでした。
それほどあこがれのお伊勢さんなら、さぞかしご利益が、なんて思ってる人が多いんじゃないでしょうか?
でもおあいにく様、伊勢神宮は個人的な願いをかなえてくれる神様ではないんです。


なぜなの?と思われる人は多いでしょう。
答えの前に、伊勢神宮についてのうんちくに少しお付き合いください。
伊勢神宮は正式名称を「神宮」といい、全国の神社の“元締め”みたいなものです。
もともとは天皇だけが国家安泰を願ってお供えをすることができるとされていました。
逆にいえば、個人がお供えをすることは禁止されていたのです。
その後、平安時代以降は貴族も参拝が許され、武士、さらに庶民にまで広がっていきました。
でも、個人的なお願いはタブーのままで、伊勢参りの目的は、私利私欲のためではなく、
神様への感謝を伝えることとされているんです。

■パワースポットの源は森の大樹 

伊勢神宮はそんな神様なので、家内安全や健康長寿といったものはもちろん、
「彼女が見つかりますように」「宝くじが当たりますように」「希望大学に合格しますように」
などといったお願いをすること自体、もってのほかとされているんです。

ここまでは建前の話。いくら尊い神様だからと言われても、
はるばる参拝するために来た身としては、期待したくもなりますよね。
そこであれこれ探してみました。

最初に見つかったのが、「遷宮の翌年に参拝すると特別なご利益がある」という言い伝え。
遷宮というのは、神社を建て替えて神様が新しい宮に引っ越しをされる20年に1度のビッグイベント。
木の香も清々しい神前でお祈りすれば神様にも願いが通じるのでは、というわけです。
遷宮は昨年秋に行われたばかり。今年はその「おかげ年」に当たります。
お参りするなら今年がベストかもしれません。
このほか、早朝に参拝すると木から霊気が伝わって来る、
うっそうと茂る木からパワーがもらえる、などと書かれたのも目にします。
森林浴のパワースポット効果のようなものでしょうか。

■縁結びや就職…別宮ならOK?

でも、どれも精神的なもので、目に見えるようなのはないようです。
やっぱり無理かとあきらめるのはまだ早い。
メインのお宮の神様ではなく、伊勢神宮の「別宮」と呼ばれる神社に、
個人的な願いを聞き届けてくれそうな神様がいらっしゃるのです。

内宮の「荒祭宮」と、外宮にある「多賀宮」です。
荒祭宮は縁結び、 多賀宮では就職や転職など仕事面での願いを聞き届けるとされています。
でも条件があります。
個人的な願いといっても「いい人に出会えますように」といった漠然とした願いではNG。
神様に感謝の気持ちを伝えた上で、「理想の人と出会えるように、多くの人と出会える場に積極的に参加します」
といった具体的な決意と誓いをする必要があるとされています。
就職などのお願いをするのも同様です。
ちなみに荒祭宮は内宮の正宮のすぐ北側にあるので、帰り道に立ち寄って参拝することをお勧めします。

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