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■記憶定着の仕組み
人間の記憶は数秒単位の感覚記憶から数分単位の短期記憶、
そして半永久的な長期記憶という階層構造になっています。
人間の五感が感じた情報によって海馬で電気信号が流れます。
海馬の中では記憶の時に、レセプターから神経細胞に向かって神経伝達物質が送られます。
電気信号が繰り返し海馬に行くと、レセプターの数や伝達物資の量が増えていき、
シナプスという神経細胞を結ぶ通り道が作られます。
結びつきが強くなった記憶は大脳辺縁系にある側頭葉という場所に転写されます。
既に回路ができてなくなることはありません。
■睡眠と脳修復
睡眠不足だと勉強もはかどりませんね。
人が一日の活動を終える頃には、絶えず考えたり記憶したため脳はかなりダメージを受けています。
このダメージを修復するためにも睡眠はとても重要になってきます。
仕事でのストレスが加われば、さらに修復には時間がかかります。
記憶に関わる海馬はストレスの影響をとても受けやすく、過度なストレスのある環境では
海馬が萎縮してしまうこともあります。
そのため、脳修復を助ける睡眠は記憶にとって欠かせません。
有名な物理学者アインシュタインは1日の睡眠時間は10時間以上だったと言われています。
■感情と記憶の相対関係
思い返してみると、学生時代の楽しい恋愛の思い出や仕事での手痛い失敗というのは
5年経っても、10年経っても案外鮮明に覚えているものです。
そして、思い出すと涙が出てきたり、ウキウキしてきたりとその時の感情まで蘇ります。
実は、感情と記憶には深い関わりがあります。
大昔に私たちの祖先は天敵に襲われて大怪我を負った経験を持つと、
二度と同じ失敗を繰り返さないように痛みの感情とともに記憶を残しました。
いわば本能的な防御反応です。
今日でも単調に記憶したことよりやはり感情を伴ったことの方が記憶が残りやすい仕組みが残り、
エピソード記憶と呼ばれています。