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■夢と人間の記憶
「夢が正夢になった」、「初夢で富士、鷹、なすが登場すると縁起が良い」など寝ている間にみる夢は
古代では神様のメッセージだと解釈されていた歴史があり、今でも夢占いもあるくらいに夢は神秘的です。
しかし、近年では夢は寝ている間に脳が記憶を整理する活動とされています。
たしかに夢の内容は現実離れしていても、登場する人物や風景はどこか見覚えがある気がします。
夢はレム睡眠という浅い眠りでおこり、その日の短期記憶と脳の中の長期記憶を引き出して整理されます。
夢は見ないという人も覚えていないだけで、毎日この記憶の整理は行われます。
■トラウマとPTSDとは
トラウマとは心的外傷、PTSDはトラウマによって精神や行動に支障が出る状態のことです。
人は恐怖を感じる対象があると闘争や避難といった選択を普通は選びますが、
避けることが出来ない著しい恐怖体験をするとその記憶を瞬間的に固定させます。
通常の生命の危険を感じると大きなエネルギーを防御行動で発散させますが、
そのエネルギーが行き場をなくして閉じ込められたことで、体に障害を引き起こします。
トラウマは自然災害や犯罪などがきっかけとなり、身体にマイナスに働く記憶です。
■科学者も経験のセレンディピティ
常識を覆すような発見をする科学者によって、これまで世界は進化してきました。
しかし、努力だけでなく、時には人知を超えたセレンディピティ(予期せぬヒラメキ)の力の存在があります。
DNAの二重螺旋構造や半導体もそうしたヒラメキから発見されました。
セレンディピティが発生した状況の多くが昼寝中のようです。
浅い眠りは記憶を整理するのに必要ですが、彼らも実験を離れた状況で
記憶を切り離して繋げることで発想が生まれました。
単に知識を記憶するだけでなく、そこから再構築して新しいものを作る力は人間だけに与えられた能力でしょう。