スポンサードリンク

「今度京都に行くんだけど、定番の観光スポットはもう行ったことあるからなぁ…」

「定番観光スポットの新しい一面を知りたい!」…そんな皆様に贈る、

ちょっと上級者向け?の京都観光スポット情報です。


ここに紹介した場所以外にも数え切れないほどの穴場スポットがあるので、時間が許す限りじっくり回ってみたいですね。

●野宮神社
アクセス:市バス「野々宮」もしくは京都バス「野の宮」徒歩5分、嵐電「嵐山」徒歩10分、JR「嵯峨嵐山」徒歩10分

よーじやカフェの南側から西へ伸びる竹林の小道を進み、右に折れて少し行くと野宮神社が見えてきます。

竹林の小道に入ってからはほぼ一本道ですし、休日なら観光客の方々がぞろぞろと神社の方向へ歩いていますので、迷子になる心配はあまりないでしょう。

「野の宮」バス停すぐそばの京豆庵で買った豆腐ソフトクリームを片手に、ゆるゆると野宮神社へ向かいます。

人力車とすれ違いながら歩いていくと、黒木の鳥居と小柴垣が見えてきます。

地元民の筆者ですが、この鳥居は何回見ても気分がキリッと引き締まるような気がします。

源氏物語が好きな方ならご存知かと思いますが…斎王に選ばれた娘(後の秋好中宮)と共に野の宮へ下った六条御息所と、彼女を追って野宮を訪れた光源氏の別れは、屈指の名場面のひとつです。

現在では、恋愛などにご利益があるパワースポットとして女性や若い人に人気があります。

まずは本殿へお参りしたあと、境内にある神石(亀石)をなでながら願掛けをしました。

北野天満宮の牛や地主神社の大黒様など「撫でる系」願掛けの例にたがわず、この神石もまた顔が映りそうなくらいにツルンツルンです。

お参りから1年以内に願い事を叶えてくれるとのことなので、どなた様もぜひ神石をなでてみてください。もちろん、縁結び以外の願い事でもOKです。

その後、本殿右奥の境内社・白福稲荷大明神へ。こちらは子宝安産・商売繁盛にご利益があるとされています。

当時出産里帰り中だった筆者、今回の野宮神社訪問の目的はこの白福稲荷大明神だったのです。

ここで丁寧に二礼二拍一礼して安産をお願いした後、周囲に広がる苔の庭に目をやります。

一面に鮮やかな緑が広がる新緑の時期にはとりわけ筆舌に尽くしがたい美しさを誇る、隠れた名所です。

PCやスマホでお疲れ気味の目を癒すのにも良いかもしれませんね。

最後に子宝・安産お守りを購入して、神社を後にしました。

残念ながら今回は時間がなくてチャレンジできなかったのですが…願い事を書いた紙を水に浮かべて、文字が消えて紙が沈んだら願いが叶う「御祓清浄祈願」もオススメです。

〔後日談〕

お参りから1ヵ月後、「初産にしてはかなりの安産だねぇ」とお医者さんにびっくりされつつ無事長男を出産いたしました。

縁結びを希望する人だけでなく、安産を願う妊婦さんとそのご家族もぜひ野宮神社の神様にお願いしてみてください。

●蚕の社(木島坐天照御魂神社)
アクセス:市バス「蚕ノ社」・京都バス「蚕の社」徒歩2分、嵐電「蚕ノ社」徒歩3分

「蚕の社」バス停を降りるとすぐに大きな石造りの鳥居があり、この鳥居をくぐって閑静な住宅街をまっすぐ進めば蚕の社にたどり着きます。

地域の氏神様のような雰囲気ですがその起源は古く、このあたりを本拠地とした渡来人集団・秦氏が水神を祀ったのが始まりだとか。

養蚕や織物に長けた彼らが境内に蚕養(こかい)神社を建てたことから、いつしか蚕の社の名で親しまれるようになったそうです。

現在でもこのあたりで「秦」姓の表札をちょくちょく見かけますし、筆者がかつて勤めていた京都の会社にも秦さんという方がいらっしゃいました。

本殿の提灯には明かりがつき、植栽もきれいに刈り込まれているので、どなたかの手できちんと管理されている様子です。

しかしお守りやおみくじ売り場のようなものは特に見当たらず、知名度のわりに観光客も少なく、時折地元のお年寄りや子供たちがちらほら訪れるくらいでした。

すずやかな木陰が多く、ゆっくり休憩できるあずま屋もあり、観光地につきものの混雑にウンザリな人にはちょうどいいスポットかもしれません。

ただし、夜にひとりで行くとちょっぴり怖いかも?

境内の元糺の池の真ん中に珍しい三柱鳥居(三本鳥居)があり、パワースポット・オカルト好きの人の間では特に有名です。

現在は池の手前が柵でふさがれてしまっていますが、「鳥居の中の神座をあらゆる方向から拝むためにこの形になった」「鳥居が愛宕山や比叡山の方向を向いている」「ユダヤ教にまつわるヒミツがある」などさまざまな議論が絶えません。

結局どの説が正しいのか今となってはわかりませんが、古代の謎に思いを馳せるだけでも十分ワクワクできます。

この元糺の池には、「土用の丑の日に手足を浸すと、霜焼け・脚気にならない」という言い伝えがありました。

子供の頃近くに住む親戚のおばさんに連れられて池に入ったことがありますが、惜しいことに近年の宅地開発の影響で池の水がすっかり枯れてしまいました。

あの冷たい池の水をもう楽しめないのはとても残念ですが…これまでの人生で一度も霜焼け・脚気を経験せずに済んだのは、やはり元糺の池のご利益なのかもしれません。

●蛇塚古墳
アクセス:市バス・京都バス「帷子辻」、嵐電「帷子ノ辻」徒歩10分

知る人ぞ知る太秦エリアの不思議スポット・蛇塚古墳は秦氏ゆかりの古墳とも言われており、蚕の社とセットで訪れるのにもおすすめです。

…が!地元民の筆者でも迷うほどわかりにくい場所にあります。

嵐電「帷子ノ辻駅」もしくは「帷子辻」バス停からのルートは、以下の通りになります。スマホの地図アプリが使える方は、ぜひ活用しましょう。

①まず嵐電帷子ノ辻駅の南側に出て、三条通から斜めに伸びる大映通り商店街に入ります。

②商店街を入ってすぐのT字路を右に曲がり、突き当たりを左へ進みます。

③またT字路があるので、右へ曲がります。

④突き当たりを右へ曲がり、その先を100mほど道なりに進みます。

⑤すると、ごく普通の住宅街の真ん中にいきなり石舞台古墳にも似た巨大な石室が現れます。これが蛇塚古墳です。

石室の周りは金網で覆われており、普段はきっちりとカギがかけられています。

外から眺めるだけでも十分迫力満点ですが、運よく蛇塚古墳保存会の方に会えたので石室の中を見学させてもらうことにしました。

(古墳の隣に保存会の事務所があります)

石室の中は思いのほか広く、身長の何倍も大きな石たちが圧倒的な存在感を放っていました。

残暑厳しい時期でしたが、涼しい空気とヒンヤリ冷たい石壁がなんとも心地よかったです。

石室で涼んでいたのは私たちだけではなかったらしく、隅っこのほうで小さなアマガエルがちょこちょこ跳ねていました。

そんなところにいたら、蛇に食べられちゃうよ。(看板の説明いわく、蛇が多かったために蛇塚古墳の名がついたのだとか)

石室内には鉄骨が張り巡らされ古代っぽい雰囲気がちょっとダウンしているのが残念でしたが、経年劣化による崩落防止用とのことですからやむを得ませんね。

たしかに、何tもありそうな天井石が落ちてきたらと思うとゾッとします。

巨石の間からにょっきり伸びた太い木の枝も、長い長い時の流れを感じさせてくれました。

この後雨が降ってきたので保存会の方にお礼を言って蛇塚古墳を後にしましたが、天気がよければ近くの天塚古墳へも足を伸ばしたかったです。

今度帰省したら、ぜひリベンジしたいと思います!

※蛇塚古墳へアクセスするには、かなり細い生活道路を通らなければなりません。車でお越しの方は、近くのコインパーキング等のご利用をオススメします。

●酢屋
アクセス:市バス・京都バス「河原町三条」徒歩2分、阪急「河原町」徒歩5分、京阪「三条」徒歩3分、地下鉄「京都市役所前」徒歩5分

坂本龍馬が一時隠れ住み、海援隊の京都本部としたことでも有名な材木商・酢屋。

大河ドラマ「龍馬伝」にも、酢屋ののれんが少し登場しましたね。

河原町三条交差点の南、龍馬通(からふね屋珈琲本店向かいから伸びる通り)を少し進むと酢屋が見えてきます。

数え切れないほどの飲み屋が軒を連ねる木屋町界隈で、この酢屋だけが昔の姿を残しています。

先日家族で酢屋の前を通りかかり、ふらりと入ってみました。

そのとき既に終業時間(17時)直前でしたが、店内がたまたま空いていたこともあり快く迎え入れていただきました。

まずギャラリー入場料(ひとり500円、1階のみの利用時は不要)を払い、靴を脱いで2階へ上がります。

ギャラリーには龍馬が姉・乙女宛てにしたためた長~い手紙のレプリカ、実際に龍馬が滞在した屋根裏部屋のレプリカ、当時の酢屋の写真などが展示されています。

屋根裏部屋ですから当然?天井は低く、大男だった龍馬はあちこちに頭や体をぶつけたかもしれません。

視線を上げれば、当時のままの立派な梁が堂々たる存在感を放っています。

亡くなる3日前までの龍馬もこれを眺めていたと思うと、何ともいえない不思議な気持ちになりました。

ところで龍馬さん、この部屋の窓から高瀬川に向かってピストルを試し撃ちしたことがあるのだとか。

現代人の感覚からすると、相当危ないですね!

ギャラリーを見たあとは、あたたかいお茶をいただきながら1階の木工芸品たちをじっくり堪能しました。

食器・額・アクセサリーなどさまざまな手作りの品が並んでいて、純和風なものだけでなく洋風のお部屋や若い人のお部屋に置いてもしっくり馴染みそうなものもたくさんあります。

いずれも天然木の風合いが最大限に活かされており、たとえば同じ形のお椀でもひとつひとつ違った木目や色を楽しむことができます。

「人と同じものを持つのはイヤ」という人には、うってつけのお土産ですね。

いろいろ欲しくなってしまいましたが、悩んだ末に寄木細工が美しいペーパーナイフを購入しました。

お店の方との話が盛り上がり、結局終業時間をすこし過ぎて長居してしまいました。

京都の龍馬関連スポットというと寺田屋やら霊山護国神社やらが取り上げられることが多いですが、この酢屋へもぜひ足を運んでみてくださいね。

スポンサードリンク

コメント

このページの先頭へ