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小さい頃から妙なものをよく見ていました。

初めて見た自覚があるのは5歳の時で、近所の神社です。

小さな神社ですが、800年以上前からあり地元で大切にされている神社です。


敷地内にはいつも白い着物を着た人がいたのですが、友達に聞いても見えていない様子。みんなが帰ってひとりになった時に「だれ?」と声を掛けてみると返事がありません。ただにっこり微笑んでいました。
帰ってそのことをおじいちゃんに話すと、神様だと教えてくれました。それが初めての不思議な体験でした。

そんなちょっとした力は、見たくないものも見てしまうことがあります。
そのひとつは事故や自殺現場です。小学一年生に交通事故を見たのがはじまりです。
原付に乗っていた高校生が車と衝突して飛ばされ、脚の骨が飛び出していました。白い骨と、裂けた傷から流れ出す血が今も頭にこびり付いています。怖くて怖くて逃げることもできませんでした。
それから度々、そういった現場に遭遇しています。

小学5年生の時には、首を吊った遺体を発見してしまいました。
ある日の夕方、駅から出てきた人が気になってしまいました。
一緒にいた友達にわざと「探偵ごっこしよう」と持ちかけて、バレないようにその人の後を付いていったのです。しばらくすると、ある銀行の裏山に着きました。祠を祭った社があるだけの、普段人が入ることのない小山です。その人は社の後ろに入って行きました。「あんなとこでコソコソ何してるんだ?」と二人で盛り上がって、社に隠れながら裏側を覗き込んだのです。
そこには誰もおらず、代わりに木に首を吊った人がぶら下がっていました。服装は、私たちが追いかけていた人と同じでした。
これは友達も巻き込んでしまったので反省しましたが、私もしばらく学校に行けないほどショックを受けました。あのおじさんは、たぶん見つけてほしかったんでしょうね。

不思議なことに、結婚をしてからはほとんどそういったものを見なくなりました。今となっては、神社で会った神様のようなものなら、また見たいなと思ったりします。

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