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埼玉県というと、東京のベッドタウンのイメージが強く、
「観光地」と思っている人はあまりいないんじゃないでしょうか?
実は、そんな埼玉にも、年間約600万人の人が訪れる観光地があるのです。
「ああ、あそこね!」と行ったことのある人なら、記憶に残っていることでしょう。
「小江戸」と呼ばれる歴史ある町並みが、今も生き生きと存在する川越のことです。
【都心から約一時間】
東京駅から丸ノ内線に乗り、池袋駅で東武東上線の急行に乗ること30分、
東京駅からだと約1時間の距離に、埼玉県の川越市はあります。
都心からたった1時間移動しただけで、高層ビルが建ち並んだ街から、世界はがらりと変わります。
まるで京都のような古い建物が並ぶ空間に、ずいぶん遠くまで旅行に来た錯覚に陥る人も多いでしょう。
しかし、そこは「小江戸」と呼ばれるだけあり、京都とは違う、江戸文化を色濃く残した土地なのです。
【東京からは消えた蔵造りの町並み】
「火事と喧嘩は江戸の華」という言葉があるくらい、江戸は火事の多い土地でした。
そこで、家事から家を守るために考え出されたのが「蔵造り」と呼ばれる建築様式。
京都とは趣きのことなる江戸の町屋形式のその建物は、漆喰を使い、土蔵のように作られています。
ものを保管するために作られた土蔵は間口を狭くし、出来るだけ外気を入れ込む箇所を少なくしていたのに対し、
当時の江戸や、今の川越に残るものは間口を広く取り、店と住居を兼ねたもので、
別名「見世蔵」とも呼ばれています。
世界大戦、再開発を経た東京ではもうこの景色をみることはできませんが、
川越にはその景色がまだ残っています。
そして、その建物、街並みがただ歴史的遺産として博物館のように並んでいるわけではなく、
いまだ人々が商売をし、生活をしています。
生きた歴史を感じる川越に、ぜひ行ってみてはいかがでしょうか?