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小説を書くときは最初の一行が大切だと言われています。
はじめの一行で読者の心を鷲掴みにできない本は、
その何百倍もの文字を読者に読んでもらえません。
小論文にとっても書き出しは重要で、最初の一文だけでそれが「小論文」か「作文」か、つまり「読む価値のある答案」かそうでないのかを採点者に判断されてしまいます。今回は採点者の心を掴む小論文の書き出しについて考えていきましょう。
小論文においても書き出しが重要だと言われ、文章力に自信のない人はたじろいでしまうかもしれません。しかし小論文の出題者は小説のように凝った文章を期待しているのではありません。むしろ下手にひねった文章はエッセーや作文と見なされてしまいます。出題者はあなたが出題の意図を正確に理解しているか、あなたが自分の意見を正確に伝えられる人物であるのかを最初の一文で見極めています。
では、出題者たちをうならせる「作文」ではない「小論文」の書き出しとはどのようなものなのでしょうか?
1つは問題提起型と呼ばれる手法で、小論文のテーマに対して問題を提起します。例えば「児童虐待についてあなたの考えを述べよ」というテーマが与えられたとします。問題提起型では「児童虐待は親の責任が重視されているが、親の責任ばかりを追及してよいのであろうか」と書き出します。テーマについて一般的に言われている話に疑問を投げかけることで小論文をスタートさせます。
もう1つの書き出し方法である結論先行型もよく採られます。先ほどと同じテーマであれば、「(私は)児童虐待の抑制には、周囲のサポートが必要である(と考える)」と自身の結論から書き始めます。
問題提起型では小論文のテーマについて自身の意見がなくても文章を書き始めることができますが、最初の問題提起と最後の結論を結び付けるのが難しくなることが多々あります。一方、結論先行型は首尾一貫した文章が書けるものの、あらかじめ文章の構成を最後まで考えておく必要があります。