スポンサードリンク

インフレを語る上で、過去の歴史的事象として起こったハイパーインフレはとても重要な経済現象です。
ハイパーインフレが起こると生活基盤は崩壊し、多くの混乱が生まれてしまいます。


このハイパーインフレが起こるメカニズムと、軽度のインフレ化で景気抑揚を狙う
インフレターゲットについて述べていきます。

【ハイパーインフレって?】

上記でインフレについて書きましたが、その中でも極端に物価が上昇するハイパーインフレという状態があります。
このハイパーインフレとは、物価上昇率が200%、300%以上と異常に物価や土地の価格などが上昇する状態の事を言い、
特に対外信用の崩壊時に起こる現象であると言えます。
たとえば、戦前のロシア革命期などはルーブルが紙くず同然の価値まで下落し、パンを買いにいくにも大量の札束を
台車で運ばなければならなくなった様です。
これは、革命や戦乱、財政破綻などによって海外為替市場の中でその通貨の価値が異常に下がり、
たとえば今まで100円で買えたパンが、1億円とかになってしまう現象であると言えます。
ハイパーインフレは通常の経済運営、軽い好景気では起こりえない異常な経済現象と言えるでしょう。

【インフレターゲットとは?】

では、海外為替市場において、自国通貨の価値が下落した場合にインフレに向かう事が解りましたが、
不況であるデフレ下の経済に意図的に通貨価値を操作して、軽いインフレに向かわせる施策があります。
それがインフレターゲットなのですが、内容としては、要するに自国通貨をいつもより多く発行して、
国債を通じて市場に流通する通貨の量を増やすといった手法が挙げられます。
まず、政府は国債を発行して日銀に売ります。それで、日銀は新規通貨を発行して、その資金で国債を買い受けます。
そして、その政府の収入を各種施策によって市場に流すというのがインフレターゲットですが、
日銀による国債の直接引き受けは日銀法で禁じられているため、市場を介して取引がなされます。
こうして通貨流通量が増加し、貨幣価値が下がり、インフレへと向かう、というのが
インフレターゲットの狙いであると言えます。

スポンサードリンク

コメント

このページの先頭へ