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過呼吸とは、「呼吸が速く浅くなること」です。

そもそも呼吸とは、酸素を吸って二酸化炭素を吐き出すということです。

身体を保つには新鮮な酸素が必要であり、呼吸によって吸い込んだ酸素は全身を巡り、細胞の中で消費されて二酸化炭素となり、肺から呼吸によって吐き出されます。


酸素と二酸化炭素の量は絶妙なバランスを保っており、どちらが多すぎても少なすぎても身体の調子が悪くなります。

過呼吸は、速く浅い呼吸を繰り返すことによって血液中の二酸化炭素を身体の外に過剰に排出してしまいます。それにより、血液がアルカリ性に傾き呼吸性アルカローシスをきたします。これが過呼吸による様々な症状の原因です。

症状は、まず息苦しさから始まります。血液中の二酸化炭素濃度が薄くなりすぎると、延髄は反射的に呼吸を止めようとします。これを大脳が異常ととらえてますます呼吸が速くなるのです。同時に手足や唇の痺れ、胸の痛み、動悸、めまいなどの症状を引き起こします。

精神的な要因で起こる過呼吸の場合は特に、激しい不安や死の恐怖を同時に感じることが多く、それらも相まって興奮状態になることも少なくありません。重症の過呼吸発作の場合は、不穏状態になって暴れたり、けいれんを起こしたり、意識消失発作をきたすこともあります。これらの症状で直接死に至ることはありませんが、水泳中に生じた発作など外部の状況によっては死の引き金になることもあり得ますので注意が必要です。

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